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違法な取り調べか 奈良県警

実弾の紛失をめぐり、違法な取り調べを受けたとして、警察官が損害賠償を求めた裁判が始まりました。 以下は取り調べの際の音声データです。 【取調官】「お前が一番、お前しかおらんねん」

【取調官】「やりましたでええわ。やりましたでいこう、ほんなら」 【巡査長】「盗った記憶がないんですもん。」 【取調官】「ええやん、しゃあない」 【巡査長】「しゃあないですか?全く覚えてませんけど」 訴状によると、奈良西警察署の男性巡査長Aさん(20代)は拳銃の実弾5発を盗んだ疑いをかけられ、奈良県警の任意の取り調べの中で、自白を強要されました。 ポリグラフ検査の後、取調官からは「結果が出た、お前や。他の人の検査をやる必要がない」と決めつけられたといいます。 音声データでには以下のようなやり取りが残されています。 【取調官】「思い出せよ。お前が無意識のうちにやっんねん。ポリ(うそ発見器)も出てんねんで」「思い出せよ。それしかないねん。家族を助けたいと思うんだったら、迷惑かけたくない思うんやったら」

巡査長】「いま必死なんですよ」

 

長時間の取り調べは10日間行われましたが、その後、別の担当者が実弾の配分を間違えていたことが判明。奈良県警は「結果的に迷惑をかけた」と巡査長に謝罪しましたが、「捜査は適切だった」としています。 巡査長は違法な取り調べを受け、うつを発症したとして、奈良県におよそ710万円の損害賠償を求める訴えを起こし、4日裁判が始まりました。 【巡査長の代理人・松田真紀弁護士】「任意の名のもとに実質的な強制捜査が漫然と行われている。それを適正と呼んでいるのが非常に大きな問題だと思う」 奈良県側は書面で争う姿勢を示していて、来月下旬に具体的な主張をする方針です。