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「語るも恥ずかしい大失言でした」野田氏が安倍元首相の追悼演説

野田佳彦元首相: 享年67歳。あまりにも突然の悲劇でした。 今も空席となっている安倍氏の席には、白いカーネーションが供えられていた。 招かれた昭恵夫人は、亡き夫の遺影を手に演説を見守った。 安倍氏と野田氏は、ともに1993年の衆議院選挙で初当選した同期。 思い出されるのは、2012年の党首討論。当時、自民党総裁に返り咲いたばかりの安倍氏に対し、総理大臣の野田氏が議員定数削減などを条件に衆院解散を宣言した。 野田首相(当時): 16日に解散をします。やりましょう、だから。 安倍自民党総裁(当時): 今、総理、16日に選挙をする。それは約束ですね?約束ですね?よろしいんですね?よろしいんですね? 野田氏は追悼演説であの歴史的瞬間を振り返った。 野田佳彦元首相: あなたの少し驚いたような表情。その後の丁々発止。それら一瞬一瞬を、決して忘れることができません。安倍さん、あなたはいつの時も手ごわい論敵でした。いや、私にとっては敵のような政敵でした。 そして解散後。政権選択を賭けた選挙演説で、野田氏の口から発せられたのがこの言葉だった。 野田首相(当時): (首相には)胆力が必要です。途中でお腹が痛くなっちゃダメなんです。 第1次政権を、持病のため退いた安倍氏のことを揶揄した発言。野田氏は追悼演説で、こう謝罪した。 野田佳彦元首相: 語るも恥ずかしい大失言です。今、改めて天上のあなたに深く深くお詫びを申し上げます。 その上で野田氏が、総理として重責を担い続けた安倍氏をたたえると、昭恵夫人の目に涙があふれた。 野田佳彦元首相: 在任中、真の意味で心休まる時などなかったはずです。安倍さん、どうか安らかにお眠りください。 演説を終えると、議場は大きな拍手に包まれた。