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火事場泥棒”の千葉県警、警察官に有罪判決 千葉地裁「立場利用し悪質」 スカート内を盗撮、児童ポルノ動画所持も

住宅火災の実況見分中に現金を盗んだほか、女性のスカート内を盗撮したなどとして、窃盗と千葉県迷惑防止条例違反(盗撮)、児童買春・ポルノ禁止法違反(所持)の罪に問われた元千葉県警鑑識課の巡査部長で無職、御園生貴史被告(39)=懲戒免職=の判決公判が12日、千葉地裁であった。片岡理知裁判官は窃盗について「職務上の立場を利用した悪質な犯行」と指摘。懲役2年、執行猶予5年(求刑懲役2年)を言い渡した。  判決理由で片岡裁判官は「職務上の立場を悪用し、警察官としての信頼を裏切った」と火災現場での犯行を非難。盗撮や児童ポルノ動画の所持については「被害女性に羞恥心と不安感を与えた。児童に対する性的虐待の一端も担った」と述べた。  一方、被告が起訴内容を認め、被害者と示談が成立している点を考慮。「実刑も検討したが、最長の猶予期間が相当」とした。  

 

片岡裁判官は判決言い渡し後、「被害者やその周りの人、罪を犯したあなたの家族がどんな思いをするか、もう一度しっかり考えて生活してほしい」と説諭した。  

 

判決によると、鎌ケ谷署員だった2020年9月6日、鎌ケ谷市内の住宅火災現場で、一部焼損するなどした紙幣43枚(額面計35万8千円)を実況見分中に窃取。昨年11~12月には、県内のショッピングモールで女性2人のスカート内を小型カメラで盗撮したほか、未成年の動画10点をスマートフォンで所持した。