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親の信仰が理由でも「虐待は虐待」 宗教2世問題、厚労省が通知

信仰を持つ親のもとに生まれた子ども「宗教2世」を巡り、厚生労働省は全国の自治体に対し、信仰を理由にした行為でも児童虐待に当たる行為はあり得るとの通知を出した。6日付。「保護者の信仰に関連することのみをもって消極的な対応を取らず、子どもの側に立って判断すべきだ」と明記し、適切な判断と対応をとるよう求めている。

 通知では、保護者の信仰を理由にしたものでも、(1)身体的暴行を加える(2)適切な食事を与えない(3)重大な病気になっても適切な医療を受けさせない(4)言葉による脅迫、子どもの心・自尊心を傷つけるような言動を繰り返す――といった行為は、児童虐待に該当する可能性があると例示した。児童虐待にあたるかどうかは、子どもや保護者の状況、生活環境などに照らし、総合的に判断するよう求めた。

 「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の問題をきっかけに、宗教2世の当事者からは、児童相談所や警察に親の虐待行為を訴えても「宗教を理由に対応してもらえなかった」という声が上がっていた。