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革労協メンバー、二審も無罪 横田基地砲弾「証拠ない」 東京高裁

米軍横田基地(東京)に向けて砲弾が発射された事件などで、爆発物取締罰則違反などの罪に問われ、一審で無罪となった過激派「革労協反主流派」メンバー、沼田豊綱被告(71)の控訴審判決が9日、東京高裁であった。  大善文男裁判長は「証拠はない」と述べ、一審東京地裁判決を支持して検察側控訴を棄却した。  検察側は、時限発射装置製造の拠点となった東京都豊島区のマンションにあった重要資料から被告の指紋が検出されたなどとして懲役30年を求刑していた。  裁判員裁判による一審判決は「事件への関与をうかがわせる事実もあるが、その後の計画準備で組織に送り込まれた可能性も否定できない」と判断。大善裁判長も「指紋に関する事実やその他の間接事実を考慮しても装置を開発、製造したと認定することはできない」と述べた。  沼田被告は2013年11月、豊島区で発射装置を製造して横田基地周辺に設置し、砲弾を発射したほか、14年10月に沖縄県辺野古沖で地質調査を行っていた埼玉県川口市の建設コンサルタント事務所に金属弾を発射したとして起訴された。  山元裕史・東京高検次席検事の話 主張が認められなかったことは遺憾。判決内容を精査し、適切に対処したい。