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教委職員の男性が自殺 妻が千葉・佐倉市を提訴 「職務過剰だった」

千葉県佐倉市教育委員会に勤務していた男性=当時(50)=が平成25年12月に自殺したのは過剰な職務による心理的負荷が原因だったとして、妻(56)が2日、同市を相手取り、慰謝料など計1億3410万5649円及び遅延損害金の損害賠償を求めて千葉地裁に提訴した。 亡くなった男性は昭和63年から中学校の理科教員として働き、平成21年に同市教委の指導課に配属。25年度からは筆頭指導主事となり、11月に同市で行われた関東の大規模研究大会の取り仕切りや他の行事を急遽、担当するなど負担が重なったという。時間外労働が少なくとも月80時間前後、数カ月続いたほか、市教育長からの連日の叱責などもあったとしている。遅くても12月には精神疾患を発症していたという。 妻は30年、所属長である市教育長あてに公務災害補償の請求を行ったが、「特に過重な職務ではなかった」と認定されなかったとしている。 2日の記者会見で妻は、「この10年間、私たち家族は笑みのない別の世界で暮らしている」と涙ながらに話した。