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元長崎大生に懲役24年判決 佐賀女性殺害、障害は「直接影響ない」

佐賀県鳥栖市で昨年9月、面識のなかった女性(当時79)をハンマーで殺害したなどとして、殺人罪などに問われた元長崎大生の山口鴻志(こうし)被告(26)の裁判員裁判が25日、佐賀地裁であり、岡崎忠之裁判長は懲役24年(求刑懲役25年)の判決を言い渡した。

 判決によると、山口被告は昨年9月10日、鳥栖市酒井東町の民家の敷地内で、大塚千種さんに背後から近づき、頭部をハンマーで複数回殴って殺害した。前日には長崎市内の自宅周辺や自宅室内で火をつけた。

 公判で山口被告は起訴内容を認めており、事件後の精神鑑定で明らかになった山口被告の自閉スペクトラム症ASD)の特性が犯行に影響したか、などが争われた。

 この点について判決は、山口被告にはASDの傾向が認められるが、「犯行を決意したこと自体に精神障害が直接的な影響を与えたわけではない」と判断した。