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教科書選定汚職 「許されない」市教育長謝罪、調査チーム発足へ

大阪府藤井寺市立中学校の教科書選定を巡り、教科書会社「大日本図書」(東京)側から現金を受け取ったとして元校長(61)が加重収賄容疑で書類送検された事件を受け、市教育委員会は4日に記者会見を開き、浜崎徹教育長が「学校教育への信頼を失わせ、元校長の行為は許されない。深くおわびします」と謝罪した。  市教委は選定の経緯を検証する調査チームを発足させるほか、教科書の変更を検討することも明らかにした。市内に三つある市立中では現在、保健体育と数学で大日本図書の教科書が使われている。  元校長の西留俊春容疑者は現職校長の一人として教科書の選定委員会メンバーだった2020年4~7月、大日本図書側に審査担当だった教諭の氏名や教科書の評価資料を漏えい。同社の元取締役(65)と社員(35)=いずれも贈賄容疑で書類送検=から謝礼として現金3万円を受け取ったほか、ゴルフや飲食の接待を受けた疑いがある。  市教委はこの日、市役所で事件後初めて会見を開いた。調査チームは弁護士を含む約10人態勢で、元校長本人や当時の選定委メンバーへの聞き取りを実施すると発表。大日本図書側も対象に含め、教諭らへの接触状況も調べる。調査結果は公表する方針。  また、会見に同席した寺田剛・教育部理事は「公平性を欠いた選定だったことが明らかになれば、教科書の変更も検討する」と説明。教科書の選定過程で不公正な行為が認定された場合、採用後でも別の教科書に変更できるルールがある。